統合失調症の薬物療法における克服

統合失調症の薬物療法における克服

統合失調症も薬物療法で克服できるようになった人が増えています。以前は統合失調症は不治の病だと言われてきましたが、今現在はその治療薬も劇的に改善され、それにより克服や症状を寛解できる人が増えているといわれています。統合失調症の薬は、主に脳内のドパミン受容体を選択的に遮断し、それにより、脳の幻覚、幻聴を防止するといった作用機序のモノが多く存在しています。

統合失調症における新学説「グルタミン酸仮説」

また、統合失調症はグルタミン酸(NMDA)受容体の機能低下によって引き起こされるともわかってきています。グルタミン酸が過剰になると、グルタミン酸が引き金となり、脳内のドパミン、ノルアドレナリンといったモノアミン系神経伝達物質量が急激に上昇し、特に統合失調症ではドパミンが過剰になり、それによって、幻覚や幻聴あるいはパラノイアといった症状が生み出されているのではないかといわれ、今現在、統合失調症の発症において、グルタミン酸仮説は重要視され、世界中の研究者がそれを解明しようと躍起になっている課題の一つです。
(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22987850)

旧来の学説からのパラダイムシフト

古い学説では、ドパミン仮説といわれ、いわゆるドパミン受容体の過剰亢進によって、統合失調症の症状が誘発されているのではないかとの類推の元、さまざまな治験、治療薬の開発が行われてきました。実際に、ドパミン遮断の薬物療法を統合失調症の患者さんに実行すると、改善するケースは少なくありませんでした。しかしながら、その数は一定数をとどめ、改善に至らないケースもその背景には多々存在していたといわれ、新たな学説の提唱が精神医学会に求められるようになったわけです。

グルタミン酸を抑制し統合失調症を克服

そして、新たな学説がグルタミン酸仮説で、グルタミン酸の放出に関与するNMDA(N-メチル-D-アスパラギン酸)受容体の機能異常によって、必然的に脳内がグルタミン酸過剰の状態に陥り、グルタミン酸は、脳内のドパミンもノルアドレナリンも上昇させる一連の連鎖反応(カスケード)を引き起こす根源物質で、それにより、統合失調症においてドパミン過剰が惹起されているのではないかと研究がすすめられ、この学説にのっとった治療法はより以前の学説によった治療法よりも優位に統合失調症の克服に有効であると示唆するデータがさまざまな治験のもと、発表、報告されるようになってきています。
(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5518924/)

統合失調症は薬物療法で克服しやすくなってきている

統合失調症の克服に有効な薬の誕生までもう一歩というところまで来ているのが昨今の製薬業界の実情です。このように、古い時代とは異なり、統合失調症も薬物療法によって克服できるもしくは大幅に改善できるものになってきました。これはすべて医療、科学の進歩に依拠します。

まとめ

統合失調症は遺伝性が極めて高い精神疾患だと知られ主に薬物療法がその克服において主眼だといわれており、この事実を否定する学者はほぼ存在しません。そのため、薬物療法を行っている当事者、患者さんを支える周囲の人間はそのことについて配慮する必要があります。すなわち、「薬ばかりに頼って!」だとか「薬なんか飲んで!」などと当事者を叱責するようなことは言ってはいけないということです。本人も好きで薬を飲んでいるわけではないからです。統合失調症を克服しようとするために、そして症状を抑えるために薬物療法として薬を飲んでいるというのが事実です。そういったことに家族、伴侶、恋人などといった身近な人々は気づかなければなりません。統合失調症の研究で世界的に知られるナンシー・C・アンドリアセン博士は、周囲の人間のサポートが精神病の治療において極めて重要であると言っています。つまり、その克服に周囲のサポートは必要不可欠なものであり、周囲はそのことを良く頭に入れて、理解しなければならないということになります。

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(参照文献:)
・(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22987850)
・(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5518924/)
・(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26092265)

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